2013年1月から3月の間に実施した自動車での送迎の実績をグラフで示します。
行く先は9割以上が病院でその他に郵便局や介護施設、お寺等があります。
利用される方のほとんどが60歳以上の高齢者です。
大槌町は東日本大震災により町を縦断していた鉄道路線が流され、現在も復旧の目処は立っていません。今はバスによる代替輸送が行われています。
更に仮設住宅の多くは町の中心部から離れた山寄りに作られているため、車を持っていない方はバスやタクシーを利用して病院へ通うことになります。
しかし、足の悪い高齢者はバスのステップを登るのも大変で時間が掛かると他の人に迷惑がかかってしまうという理由で使うのを遠慮してしまう方もいます。
タクシーを利用する場合、町内ならまだいいのですが隣の釜石市の病院へ通っている方も多く、その場合病院まで20km程の距離があるため片道で5000円程度かかり回数が多いと経済的な負担が重くなってしまいます。
そのため我々は移動の困難な高齢者や障がい者を対象とし、利用用途は通院を優先して無償送迎を行なってきました。
ただ、無償のままでは継続が難しいこと、また病院以外の買い物や友人宅への訪問等の外出にも利用したいというニーズがあるため、4月よりガソリン代の実費のみ頂くことにすると共に通院以外の用途にも対応することにしました。
今後はタクシーの半額程度の料金で送迎を行える福祉有償運送制度の利用を考えています。
しかし、大槌町には福祉有償運送の実施に必要な運営協議会がまだ設置されていないためその立ち上げを役場にお願いしている段階です。
本格的な送迎の運用にはまだ時間がかかりますが、通院のみならず住民が積極的に外出し町の中での人の交流が活性化するよう活動を続けていきます。